ベルトコンベヤーを機能させるための「みんな仲良く」
最近感じること。
「学級」というものは、公教育制度が始まった約150年前、富国強兵や殖産興業のために、大量の子どもたちに大量の知識・技能を一気に学ばせる必要があると言うことから始まった。
「みんなに同じことを、同じペースで、同じようなやり方で、できあいの問いと答えを一斉に勉強させる」。
この大量生産型・ベルトコンベヤー式の教育が、近代化・産業化の過程で日本に限らず、ほぼすべての近代国家で採用されたのは、「最も効率がいいから」に他ならない。
特に日本では、このベルトコンベヤー式が発展する過程で、まとまりやすさを追求するなかで、「みんな仲良く」「家族のようになろう」と感情共同体のようになっていった。
ベルトコンベヤー式だから、教室の中に多様な子どもたちが入り交じっていたら、
当然うまく機能しなくなってしまう。
だからこそ、子どもたちは生存本能として、人と違うことをするのを恐れるようになり、その環境のなかでサバイバルするために、異質な存在を排除する力学を生み出していく。
もともと同年齢なだけに同調圧力は働きやすく、ちょっとした違いが目立ってしまう。それがいじめの温床になるのは言うまでもないが、多くの子どもたちが、人と違うことを恐れ、空気を読み合うことを強いられる学級生活を送りつつ成長していくのも、大きな問題なのではないだろうか。
また明日。良い祝日を。
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