「子どもは『KGI』ではなく、『KPI』で教育せよ」
今、学校は学年末テストの時期。
だから、我々大人たちもしっかりお勉強。
学校の先生は、多分知らない内容だと思う。
先生方を評価する管理職(学校長・教頭)も恐らく研修では触れないだろう。
学校の常識は社会の非常識。
よく言われるこのフレーズ、どうにかできないだろうか。
KGIとKPIの違いについて。
KPI(Key Performance Indicator)とは重要業績評価指標のこと。
一方、KGI(Key Goal Indicator)とは、最終目標が達成されているかを計測するための
指標のことで、重要目標達成指標のこと。
KPIは最終的な目標(KGI)を達成するための、過程を計測する中間指標のことだ。
KGIを達成するためには、様々な過程を経ていかなければいけない。
その最終目標を達成するために不可欠な過程を洗い出し、過程をどのくらいの状態で通
過できれば、最終的な目標が達成できるか、数値で計測するのがKPI。
教育の例で言うと、
【数学の期末テストで90点以上を取ること】= KGI
【テスト2週間前から1時間勉強する】
【日々の数学の授業の予習復習を10分間行う】 = KPI
といったところだろうか。
数学で90点以上取ることを目標に、そのために不可欠な行動や過程を数値化してKPIと
して設定することでKPIを達成していればKGIが達成できる状態を作る。
一方学校現場でよく言われていたのが、「結果が全て」と言う言葉。
KGIで物事を判断するので、努力の有無に関わらず目標達成できなかった人は評価され
ず、目標達成をしている人は評価をされる仕組み。
よくある現象が、努力をしているが結果を出すことができないケースや努力をしていな
いが、要領がよく結果が出ており、一夜漬けで乗り越えるケース。
前者は適切なKPIを設定することができておらず、後者はKGI思想が強く、努力の価値を
理解できないケース。
学校の定期テストとは異なり、ビジネスの世界ではすぐに結果が出ることが少ない。長
い期間PDCAを回し取り組み続けることで得られる成果が大多数。一夜漬けでどうにか
なるような甘い世界ではない。
だからこそ、上記のようなKGIだけで善し悪しを判断する教育だと学校卒業後に苦労す
ることになる。
つまり適切な努力を継続的にすることができない人材が増える。そのため私は教育はKGIではなく、KPI管理をするべきだと考える。
テストで何点取れたか、成績が良かったか悪かったか、上手くいったかいかなかった
か、ではなく、目標(GOAL)を定め、目標達成のために不可欠な行動(KPI)ができ
ているのか、できているのであれば賞賛/褒めるべきですし、できていないのであれば、
できない理由や背景を取りにいき、改善を施す教育が必要だ。
KPIに着目することで、最終的な結果ではなくそこに至るまでのプロセスに価値をおく
ことになり、結果、課題の見立て→解決方法の仕立て→解決方法の実行→振り返りの成
長学習サイクルを意識的に回すことになり、ビジネスの場面でも応用できるスキル獲得
にも繋がる。
子育ても同様で、結果を誉めるのではなく、過程を褒めることで努力に価値を置ける価
値観の醸成に繋がる。
ただし、KGIも大切な要素なので、目標達成していないけど頑張ったから良い!と判断することはNGで頑張ったことはいいが、達成できなかった理由は何かを
一緒に考えたり、考えさせたりする会話が必要だ。
また明日。