『おい!学校!いつまで「前例踏襲」ばっかりしてんねん。』
新年度が始まり、それぞれの1ヶ月が経った。
周囲を見渡せば、相変わらず「忙しさ」を言い訳にして、また「例年通り」などとい
う思考停止状態の言葉が乱発されている。
「この提案は、例年通り…」
出たよ。
ひどい場合には、担当者が内容の検討すらせず、昨年度から日付だけを変えて提案
する事もある。
議長から「質問はありませんか」と聞かれるので、私は提案者にこう質問します。
「ご提案が去年と全く同じですが、なぜですか。」
提案者からは、言い訳は聞いたことはあるが、残念ながら明確な返答を今まで一度もない。
その担当者にとっては、期限内に提案することが「目的」になっている。
「手段」が「目的」になってしまっている。
何も考えていない。
「手段の目的化」だけは、絶対に避けなければならないし、そのような提案は断固阻止
しなくてはならない。
他者の仕事への批判ばかりしていても子供たちのためにはならないので、次回の会議
で、以下の研修を教職員に対してやらせてもらえるように提案しようと思う。
読者の皆さんの組織やチームは、
「PDCAサイクル」ですか。それとも、「OODAループ」ですか。
私が次回、勤務校で提案するのは後者です。アメリカ空軍パイロットのジョン・ボイ
ドが提唱した考え方。元々は瞬時の判断が必要となる軍事行動における意思決定を対象
としているため、機動性を重視している。
「OODAループ」
1.環境変化に対して柔軟な対応ができる
現場のトップが、上位者の決定を待つのではなく、たえず行動を微修正しながら活動できるようになるので、突然の環境変化にも柔軟に対応できる。
2.施策のスピードアップが図れる
現場のトップに意思決定が委ねられているので、行動のスピードが早く、すぐ成果につながる。
3.生産性が向上する
小集団単位でとにかく実行によって成果をあげることができるので、 組織全体で「指示待ち」の時間が大幅に削減される。
「4つのプロセス」
1.Observe(観察)
自分の身の回り、組織の外部・内部で現在起きていることを、「先入観なしに、ありのままに」受け止める。
観察が弱ければ対処を誤り、致命的な失敗の原因となる。
2.Orient(方向付け)
「方向付け」を"瞬時に"行います。直感の「ひらめき」を優先しますが、「ひらめき」に深さがなければ、ただの思いつきでしかない。
経験、教育、情報に裏付けられた現実的な解決策が「ひらめき」である。
3.Decide(決断)
判断のための時間が十分に確保できること、情報が十分に集まることは稀である。
「方向付け」に問題がないか、実現可能性やリスクと成果のバランスといった観点から判断し、ためらわずに決断する。
4.Act(行動)
「決断」のプロセスで決めたことは、即行動に移す。行動が遅れれば遅れるほど、「観察」のプロセスの情報が古くなり、「方向付け」の進路に誤りが生じてしまう。
「行動」によって再び「状況変化」が起こったら、「観察」に戻って一連のOODAループを回す。
今の現場に文句があるなら、自分から対案を持って動き出そう。
絶対に状況は変化する。
自分は何もせずに「他人のせい」、「対案なき批判」は、ただの「逃げ」。
何年か待って実現した転勤先でもおそらく同じ。
わが子にも、生徒たちにも常に語っている。
オモロいのは「周囲の皆さんのおかげ」
オモロないのは「自分の能力不足」「勉強不足」
人のせい、環境のせいにしてはいけない、と。
今を一生懸命に生きろ。思考を止めるな、と。
街にあふれる「何でやねん」シリーズ
①全部ダメ。ふざけてるとしか思えん。
また明日。