『お子さんに「あなただったらどうする」って聞いてください。』
『お子さんに「あなただったらどうする」って聞いてください。』
これからの社会で必要なのは「自ら考える力」
今の世界は、答えのない「問い」に溢れている。
これからの社会に必要な仕事って何? バックグラウンドの違う人と心を通わせるにはどうしたらいい?
こうした課題には、学校のテストのように試験範囲もなければ、模範解答もない。
ではどうすべきか?
自ら課題や目標を見つけ、それがどうすれば達成できるかを考え、動いていく。
そして、達成までの道のりにたびたび立ちはだかる壁を、強く柔軟な心で乗り越えていく。
こうした「自主性」「主体性」こそが、これまでのどの時代よりも問われているのだと、私は見ている。
アメリカの学校に子ども通わせる知人は言います。
小学3年生くらいまでは教科書もなく、宿題さえも出されていない。
「詰め込み型」の教育をしている日本では考えられないこと。
でも、そこにいる子どもたちは、先生の指示を待つのではなく自分で考えて生き生きと行動し、問題解決のために友だちとディスカッションしている。
アメリカは世界的なイノベーションを起こすようなものすごい企業の創業者などを輩出していますが、その原点がそこにはある。
子育てにおいて、親の意見を無理やり押しつけることには賛成できないが、かといってただ放任するだけでもいけない。
人生経験の少ない子どもには、親が適切に介入して、課題解決のための道を「自分で発見させる」ことが必要になる。
「あなただったらどうする?」
主体性のある子に育てるために、親はどんなアプローチをすべきだろうか。
これまでの教師生活における試行錯誤の中で、私はある一定のノウハウを見つけ出すことができた。
主体性の第一歩とは、「考える力」です。
その考える力を育てるために大事なのが「あなただったらどうする?」を口癖にすること。
ひとりの人間として扱い、接し、子どもの意見を尊重することがなによりも大切だ。
我が家でも実践している。
娘や息子が幼い時、言葉がわかるようになるとすぐに「どっちがいい?」とおやつを選ばせたりしてこの力を鍛えた。
子どもから、「お母さん、このおもちゃどこに片づければいいの?」「この洋服が上手に着ることができないのだけどどうしたらいいの?」などと聞かれることがあるだろう。
そんなときは、すぐに答えを教えたり手助けしたりするのではなく、「○○ちゃんはどうしたらいいと思う?」と聞き返してあげよう。
ポイントは、「YES」「NO」で答えられない質問をするというところにある。
とはいっても、子どもはポカーンとしていたり、言葉が出てこなくて黙ったままだったりするかも知れない。
でも、それこそがまさに「考える力」が育っている証拠だ。
できる限り子どもが自分自身で考える時間をつくってあげてほしい。
この時にしてはいけないのが、答えを与えたり親が望む回答をさせたりするために子どもを誘導すること。
そうなると子どもは、「お母さんが望む答えはなんだろう?」というところにフォーカスしてしまい、自由に考えなくなってしまう。
親は徹底して、「意見を持たない大人」になる。これこそが、子どもの主体性を伸ばすための必須条件です。
街にあふれる「何でやねん」シリーズ
寂しいこと言うたらあかん。お花のプレゼントを。
また明日。