「驚きの心を取り戻す」
娘が幼い頃の話。
彼女を初めて動物園に連れて行った。
象を見たとたん、娘の目の玉が飛び出しそうになった。
そして、初めてアイスクリームを買い与えたときの喜びようといったら、とどまると
ころを知らなかった。
小さな身体をくねらせ、瞳を輝かせて、大きく顔をほころばせた。
たしかに象は驚くべき生き物だし、アイスクリームは何度口にしても最初のときと変わらずおいしい。
だが、大人は驚きの心を失くしてしまっているから、子供ほどありがたみを感じられ
ないのだ。
驚くことにかけては、子供に勝る教師はいない。
驚きは生まれたときから自然に備わっているが、生きることに無感覚になるにつれて、見失いがちだ。
驚くことは、生きることに驚かされたいという意欲の表れであり、感謝の念は驚くこ
とから湧き出るもの。
だから、感謝の訓練を積むには、夕焼けの神々しさや、肩を揉んでもらう贅沢さや、
他人の親切といったことに驚きの念をかき立てられる必要がある。
大人であることの問題点は、関心を失っていることだ。
ああ、いつものきれいな夕焼けか。
いつもの豪華な食事か。
いつもの誕生日プレゼントか…。
驚きの感覚はすぐにでも取り戻すことができる。
五感を開け放ち、世界を新しく自分のなかに取り込むだけでいい。
ゆとりをもち、初めてのようにまわりの世界を五感で感じれば、絶えず驚きに触れら
れる。
驚きに触れるとき、最も平凡で、最も非凡なもののありがたみがわかるのだ。
街にあふれる「何でやねん」シリーズ
①絶対行く。
自分のお部屋がいい香りに包まれている。あ〜癒される。
では、また明日。