「何のために」を見失った前例踏襲は、子どもや教員の意欲を奪う
「何のために」を見失った前例踏襲は、教員や子どもの意欲を奪う
ひと昔とは異なり、管理職と教諭との間に、主幹教諭や指導教諭といった新たな職階が生まれて久しい。
本質的には横並び意識が強くなるのが学校組織で、一人一人の責任が曖昧になりやすい職場だ。
この職場特性は、教員のモチベーションを上がるどころか、下げてしまう要因となり得る。
ここに、発想の転換が必要な理由がある。
「校務分掌の位置づけ」というと、一般的には「組織表に基づいて教員各自に既存の校務を割り振ること」と考えられがちだが、この考え方を「教員がそれぞれに得意なことを発揮できる校務(場と出番)をつくること」に転換することによって、学校組織は活性化するはず。
どんなにやる気を感じられない教員が校内にいたとしても、最初からやる気のない教員などいない。
学校には、そうした教員のやる気を奪う元凶がある。
それが、「『これまで何年も行ってきたことは変えられない(変えたくない)』という頑なな(管理職を含む)教員の先入観だ。
リーダーとして行うべきは、この「先入観」を剥がすことに尽きる。
そうできさえすれば、「新しい挑戦はおもしろい」「自分の得意を発揮できそうだ」といった機運を生み出すことができる。
その過程で、教員は本来のやる気を取り戻し、自分のもてる力を思う存分発揮してくれるようになるはず。
私はこの4月に転勤してきたばかりだが、ゆっくりと、でもスピード感を持って準備してきたことが10月末から始まる。
間違いなく、地域・校区を巻き込んだ新たなムーブメントになるだろう。